高齢者に見られる疾患|脳血管障害・脳卒中とは?

脳血管障害・脳卒中とは?

 

今回から2回にわたり、高齢者に多い疾患「脳血管障害」についてお送りします。

 

脳血管障害とは、脳の血管が詰まることや脳の血管が切れて出血する病気の総称です。「脳卒中」と呼ばれていますが、「卒中」とは、「突然倒れる」という意味です。

 

脳卒中には幾つか種類があり、脳の血管に血栓が詰まって起こる「脳梗塞」、脳の内部の血管が切れて出血する「脳出血」、脳を覆っている膜と脳の間が出血する「クモ膜下出血」等があります。

 

高齢者の場合、血管の老化や動脈硬化で脆くなっているため、脳血管障害が起こりやすくなっています。

 

現在、日本では脳卒中の患者のうち4分の3を「脳梗塞」が占め、寝たきりの原因の3割は脳卒中だと言われています。後遺症で手足の麻痺や言語障害等が起こり、高齢者の場合は寝たきりや認知症に繋がることもあります。

 

脳梗塞の方の約3割は前兆があると言われ、手足がしびれる、まっすぐ歩くことが出来ない、ろれつが回らない、物が二重に見える等の症状です。前兆があっても20分前後で症状が治まってしまうことが多く、気に留める方が少ないのが現状です。この時点で検査を受け治療を受けることで再発を防ぐことに繋がりますので、すぐに病院で診てもらいましょう。

 

しかし、前兆がなく、突然脳梗塞を起こす場合もありますので、脳梗塞を引きおこす危険因子の高血圧・糖尿病・脂質異常症・喫煙・飲酒・肥満・ストレス等に対して、これまでの生活習慣を見直すことは、脳梗塞を予防する上で重要です。
就寝前と目覚めた後コップ1杯の水を飲む事も効果的です。

 

ここ数年、脳卒中で死亡する人数は減ってきていますが患者数は増えています。医療技術や脳卒中を予防する治療の進歩が挙げられますが、病気になってから治療やリハビリで苦労する前に予防の段階で心がけていきましょう。

 

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