介護の深イイ話:目標と楽しみを持つことで機能回復!

介護の深イイ話1 目標と楽しみを持つことで機能回復!

 

今回から、介護の現場で実際にあった心温まるお話をご紹介します。

エレベーターのないマンションの4階に90代のご夫婦が暮らしていました。
ご夫婦は4階からの景色が綺麗という理由でマンションを購入されたそうです。


ところが、ある日、奥様が歩行できなくなり車椅子の生活になりました。
マンションにエレベーターはありません。大好きな外出ができなくなりました。


次第に奥様から笑顔が消え、生活意欲もなくなっていきました…。

 

そんな中、「なんとか外へ連れて行ってあげたい!!」と相談を受け、奥様はデイサービスに通うことになりました。


その当時、移動には車椅子を使っていましたが、エレベーターがない!という状況でしたので、デイサービスのスタッフが安全を十分確認しながら、おんぶをして階段を昇降しデイサービスに通いました。


そして、デイサービスで歩行練習をし、ご本人の「歩きたい!」という気持ちが大きな力になり、手摺につかまって歩行ができるようになりました。

 

ある日、eかいごナビおでかけサポートが開催する日帰り旅行へ行きたいと希望し、それを機に、ご夫婦とデイサービスのスタッフが「旅行に行く!!」という同じ目標を持ち、歩行練習が始まりました。

 

体調を見ながらゆっくりと時間をかけて練習を重ねると、足取りもしっかりとしていき、旅行が待ち遠しくなり、毎日を生き生きと過ごしていました。

 

そして、旅行当日。なんと!奥様はご自分の足で一日歩かれました!!


「私を連れてきてくれてありがとう。次は曾孫と桜を見に行けるように頑張るよ」とお話しくださった素敵な笑顔が忘れられません

 

目標と楽しみを持つことは、困難を乗り越えることができるのだ、と私達はこの夫婦から勇気をもらうことができました。

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